ソムリエ試験テイスティング超詰め込み勉強法

「私の勉強法」

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これまでにたくさんの試験を受けてきたが、私は合否のある試験は一発合格を貫いている。面倒くさがりなので来年もまた受けるからとコツコツ勉強を続けられないのだ。

中でも超短期間で効率的だったのはソムリエ試験のテイスティング対策の勉強法だ。

私がソムリエ試験を受けて資格を取ったのは2014年だから、もちろん現行の試験とは変更点がある。受験にあたっては情報収集をし、最新の対策を抜け目なく行うのは前提として、短期間で試験レベルのテイスティング力を付けるために何をしたかを公開する。

一般的にワインスクールでは資格取得コースは3月に開講される。1次試験が8月ごろ、2次試験が10月ごろあるが、私は6月にスクールに入って0から試験勉強して、無事その年に合格した。申し込みをした6月の時点では短期集中型の特別講座しかなく、最初のテイスティングの授業ではいきなりワインが10種ほど配られ、では20分でテイスティングシートにそれぞれ記入をし、品種も答えよときたので面食らった。その時点で私が自信をもって分かったワインはゲヴェルツトラミネールのみだった。ライチと薔薇の香りがする非常に特徴的なワインで、アルザス産のものが有名だ。他のアイテムはリースリングなのかソーヴィニヨンブランなのかも怪しいし、赤ワインに至っては、ほとんど聞いたこともないような品種もあり、お手上げだった。さて、初回の授業ではぼろぼろになったが、その後の講師の解説を一言も聞き逃さないように必死にメモを取り頭を働かせた。とりあえず「輝きのある」というワードは健全なワインであればほぼすべてに当てはまるのでマークする、といった試験レベルの対策を自分の中に落とし込んでいった。大勢が受けるソムリエ試験に状態の不安定な古酒やデリケートな酒質の自然派ワインが出るとは考えにくいからだ。色調についてはこの程度なら「紫がかった」「ガーネット」であるなど、実物を見て記憶していくのが効率が良い。

テイスティングコメントは上記のように戦略的に当てはめていけばそう難しいものではない。だが結局は品種を特定し(できれば国も)、そこから当てはめていくのが近道である。ではどのようにして品種を特定するのか。それは自分の中で特徴的な香り(アロマやブーケ)を記憶して、試験会場でもそれを頼りにするほかない。

たとえば私はサンジョベーゼの場合はドライトマトのアロマを頼りにする。イタリア旅行のお土産に買ってきたドライトマトのパックを開けた時の強烈な香りを思い起こさせるのだ。これは個々人によって嗅覚は違うので、同じサンジョベーゼのワインを試してもある人はイチジクの香りを強く感じたり、またある人はタールのような香りが特徴と感じることもある。一つのワインには多くの香りの要素があるが、要は自分の得意な香りを目印にして覚えておくのだ。

前述したゲヴェルツトラミネール=ライチなどのように万人に分かりやすい品種もある。ニュージーランドのソーヴィニヨンブランはボルドーのソーヴィニヨンブランのようなハーブの香りというよりも、パッションフルーツの香りが際立っているのでわかりやすい。こういったアイテムは誰にとってもわかりやすいのでしっかり押さえておきたい。

では反対にあいまいな品種はどのように対策したのか。私の場合はミュスカデ、甲州などのように控えめなアロマの白ブドウが苦手だった。

ミュスカデはメロンや吟醸香、甲州は和かんきつが特徴であるが、どうもわかりにくかった。そこで両者のワインを同量テイスティンググラスに入れて朝食前、昼食前、夕食前と交互にテイスティングしてみた。そうするとさすがに3度も繰り返すうちに違いが分かってくるのである。更に、協力者がいる場合は目隠しをして、ブラインドテイスティングすると良い。このころにはもう間違えることはないはずだ。

試験会場では時間のプレッシャーなどもあり、気の置けない仲間とリラックスしてワインを楽しむ環境とは全く異なる。だから外観から冷静に品種を絞り込み、香りを分析して着実に正解を導き出したい。

ちなみに私はその年のワイン3問、その他のお酒2問のうち、ワインは品種全問正解、国は2問正解、その他のお酒は2問中1問正解した。初心者が短期間で詰め込んだ割にはまずまずだったと思っている。

もっとも、小手先のテクニックを覚えても深遠なワインの何たるかを理解したことにはならない。本当のワインの勉強は試験に受かってからが本番といえる。

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by ギノ