保護猫ショウヘイ

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2018年8月12日、夫婦2人の我が家に1匹のオスの子猫がやって来た。

獣医さんによると、推定2ヶ月半から3ヶ月。

その年の台風13号の前夜に、1匹で横浜市のマンションのベランダで泣いていたところを保護されたらしい。幸運にも住民のご夫妻は猫好きで、既に猫2匹を飼っていたが、それもあって部屋には入れてやれず、ベランダにキャリーバッグを置いて、餌を与えたところモリモリ食べたようだ。

ご夫妻は、台風が接近する中、翌朝動物病院へ連れて行き1週間分のペットホテル代を支払い、保護主が現れるのを待った。本当に幸運な子猫である。

色々なネットワークがあるのか、全く知り合いではない私の元に、私の母づてに募集メールが来て、まずは会ってみようとなった。

今思えばその時には引き取る心積りであったように思う。

もちろん保護されたご夫妻は警察や保健所に届けも出したけれど、首輪もマイクロチップもないその子猫は、1週間の病院での預かり期限が切れれば元の場所に戻される運命らしい。

推定2ヶ月半から3ヶ月にしては大きめのその子猫は、片目を風邪なのか傷なのかでぐずつかせて時折くしゃみをしていたが、人懐っこくてケージから出されると嬉しそうに伸び伸びした。

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台風13号の前日に来たので、獣医さん達からは13号と呼ばれていた。

私達は面会の日は一度保留にしたのだが、翌日にはキャリーケースを持って車で迎えに行った。

そうして、我が家の子になったのである。

夫が、ショウヘイと名付けたためか、彼は人のように振る舞う。

最初の日から我が家を興味津々に探検して、夜は私達のベッドで夫婦の真ん中に入って身体を伸ばして眠った。

翌朝トイレのスコップをくわえて寝ている私の枕元にプレゼントしに来て、私は絶叫して起きた。

ショウヘイが来て、近くに住む両親も喜び、じぃじばぁばとしてかわいがるようになった。実家には15歳のメス猫のチビがいたが、まるでショウヘイを遣わせたかのように、翌月の9月に息を引き取った。

ショウヘイの片目のぐずつきは、猫風邪をこじらせて瞬膜が癒着してしまったらしい。その年の11月の去勢手術の折に、瞬膜を切除する手術も同時に行ってもらった。以降彼は視界がスッキリしたのかますます活発になり、手を焼くヤンチャ猫になった。

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現在彼は体重6キロのかなり大きな猫に成長した。リードをつけてリュック型のキャリーに入り近所をサイクリングするのが好きであるが、道ゆく人からは大きな猫だと驚かれる。

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