猫がボタン電池を誤飲したかもしれない。慌てて動物病院へ行ってきた。

昨日の夕方頃だった。夕食前にお風呂にでも入ろうかと思い、浴槽にお湯がたまるまでの間、背中を向けて猫トイレ掃除をしていた時だった。

夫が、こらこらこら!と少し緊迫した声を出し立ち上がった気配がした。

どうやらしょうへいがキッチンのごみ置き場をがさごそやっているようだ。

昨今の自治体のごみ分別ルールの厳格化により、我が家のごみ置き場もかなりの場所を占めていて、シンク下には3個のごみ箱が収納されている。

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しかしそれだけでは足りず、オーブンレンジの下の空間にプラごみ専用の45ℓのごみ箱を置き、さらに空いたスペースに、段ボール、びん、古紙、その他のごみが集められている。

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開けたそばからいたずらしに嗅ぎまわる2匹


その他のごみというのは時々出るごみで、例えばインクカートリッジや、電池などである。これらは場所も取らないのである程度たまってから該当曜日に捨てているのだが、使用済み電池の入った袋がびりびりに破れていた。どうやらしょうへいがやったらしい。

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袋の中身を見ると、ボタン電池が1つ足りない。

そこからは大騒ぎである。

冷蔵庫の下や家じゅうあちこち探したが、出てこない。ボタン電池の誤飲で調べると、溶けだした電池の成分が胃や腸の粘膜を破壊するとある。

しょうへいは最近はだいぶ慎重になって、ごはんやおやつを食べる時も、よくにおいを嗅いでから食べている。むしろれんげはこれまでも紐を誤飲してお尻から出てきたこともあったし、日ごろから何にでもがっつくので心配だ。念のために2匹とも診てもらった方が良いだろうということになった。

しょうへいはリュックに進んで入った。きっといつものようにジジババのところにでも連れて行ってもらえると思ったのだろう。

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れんげは捕まえるのに難航して、私はやっとのことで抱きかかえたと思ったら、思いっきり引っかかれて逃げられてしまった。

その様子をリュックの中から見ていたしょうへいは、ただならぬ気配を察し、暴れ始めた。どうにか夫がタオルごとれんげを捕獲し、キャリーに閉じ込めた。

れんげは1度捕まえてしまえば腹をくくったようで、おそらくしょうへいも一緒という安心感もあってか、車内でも病院でも終始おとなしかった。

一方でしょうへいは車の中でも大声で泣き、大暴れし、リュックを内側からどかどか殴り、横転させてしまった。

動物病院に到着後は、事情を話すとすぐに診察になった。

レントゲンを撮る間、人間は待合室で待機するように言われ、私たち夫婦はじっと待った。

しばらくして耳をつんざくような、断末魔の叫びが聞こえてきた。

昔歯医者で泣き叫んでいたどこかの子供の声を思い出した。これまで聞いたこともないようなしょうへいと思われるその叫び声に、私は思わず夫と顔を見合わせた。

その時にはもう、猫一倍怖がりで小度胸なしょうへいに大変なストレスを与えてしまい申し訳ない気持ちでいっぱいだった。

その後れんげの入っていたキャリーがかちっと開く音がした。聞き耳を立てていたが静かなまま時は過ぎた。

しばらくして先生に呼ばれた。

どうやら2匹とも誤飲はしていないようで、レントゲン写真を確認したが異物は映っていなかった。先生からは、電池の誤飲は胃や腸の粘膜を癒着させたりし、命にかかわることもあると厳重に注意された。

余談だが、レントゲンに映っているしょうへいの肝臓のサイズが小さいらしい。定期的に診せに来るようにと心配された。体は大きいのに肝が小さいとか小度胸とか日ごろから散々言われているしょうへいだが、本当に肝が小さかったとは。

帰宅してからも再度紛失した電池を捜索したが、とうとう見つからずじまいだった。

今回の件を踏まえて、我が家のごみの保管について再考した。

これまでは、イレギュラーなごみに関しては、忘れずにごみ出し出来るようにと袋に入れてレンジ下に置いていたが、今後は安全優先でシンク下の蓋つきごみ箱に入れることになった。蓋に貼る分別シールの見直しも必要だ。

さて、今朝何気なくしょうへいに目をやると、おなかが剥げてしまっている。以前も病院の後に剥げてしまったことがあったが、またもである。

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人間の不注意で大変なストレスを与えてしまい、反省しきりである。

結果として電池は誤飲しておらず、事なきを得て帰ってきたが、自らの反省禄として、また我が家の事象を共有することにより他の猫の誤飲事故を防ぐのに少しでも役立てばと思い詳細を記した。